魔女のおまじない

『魔法』と言う言葉にワクワクしていた幼い頃は、この世のことがほとんど解らなくって、何でもお母さんに聞きまくっていました。お腹が痛くなることさえ理解できず泣き虫になるしかなくて、それを見かねたお母さんが、「大丈夫!」と私のお腹を優しくなでてくれました。

 ―お母さんってすごいなぁ、本当にお腹痛いの治っちゃったから―

お母さんは魔法が使える魔女かもしれないって、寝た振りしてお母さんの行動を探ったこともありました。怪しいことなど見つからなかったけど「今年は梅干にカビが生えたし いややわあ、」っておばあちゃんと話していました。その年におじいちゃんが亡くなりました。「な、なんで?!」

「あかぎれが痛いから明日は雨やわ」天気まで判るのか! 高齢出産で私を産んだ母は大正9年生まれ。梅干、蓮根、生姜に大根…薬はいつもお台所にあるものでした。

怪我をしたり病気をしたり、小さな心が傷ついたり、傷つけたり…いろんな体験を重ねながら大人になっていきました。

 いつしかこの世のことが大まか判ってくると、「そんなことしても治らへん!」「放っといて!」なんて言うようになり、お母さんの魔法なんてただの気休め!と反発した時もありました。

 私達世代は、西洋文化に憧れを抱き「和」がダサいと思い、お洒落のリーダー的雑誌からうまれた「アンノン族」の私もそのひとりでした。素晴らしい日本の文化が、母の世代まで受け継がれてきたのに…と思うと心が痛みます。

 西洋でもまた昔から受け継がれている暮らしがあります。ハーブはそのひとつの植物療法です。

ハーブを学んで中近東のスパイス、中国の薬膳、日本の素晴らしい山野草を知りました。

 そして昔のお母さんは、やっぱり『魔女』だということがわかりました。弱気な私が夢と希望を持てたのは、お母さんの魔法のおかげです。

 現実逃避するのではなくて、マジカルに、ミステリアスに、ファンタジーに生きれば、命はキラキラ輝きます!

 

 いろんなおまじないをご紹介していきます。

 (危険なものはご紹介しません。そして全て自己責任の下、結果のお約束はいたしません。

  効果も人それぞれです。信じる信じないのもあなたの自由です。)

 

おまじない特集

糸(紐)がもつれたとき・・・対くぐらせてはいけません。一度でもくぐらせると、ほどけなくなります。

                イライラせずに『しゃしゃくしゃ も~しゃくしゃ』。これを何度も唱えながら

                もつれた団子を広げていきます。あっという間にスルスルスル~

服を着たまま針を使って修理・・・『脱いだ~』って言います。キツネやタヌキに化かされないように 。

                 (昔は薄暗い家の中で着たまま縫うとあぶなかったからなんでしょうね)